FX初心者の多くは利益を追求することに意識が向いてしまうのですが、継続して利益を出し続ける為には「損失を如何に少なくすることが出来るのか」を意識することがとても重要です。
大きく利益を伸ばそうとすると損失もそれに合わせて大きくなることを忘れがちですが、常にリスクを考えたトレードを行う事でトータルでプラスを目指す事が出来るのです。
今回は、FX初心者や稼げないトレーダーの失敗例をいくつかご紹介しながら、失敗しない対策についても解説をしたいと思います。
FX初心者がやりがちな失敗例8選
FX初心者に限らず、FXで勝てない人にもあてはまる「失敗例」を8つご紹介しますが、結論から言うと「トレードルール」を持っているか否かが重要なポイントです。
ルール作りは難しくないのですが、FX初心者や勝てない人ほどルールを持たずしてトレードをしている傾向にあります。
8つの失敗例に一つでも心当たりがある人は、これをきっかけにルール作りをしてみては如何でしょうか。
取引ルールを決めていない
「ルール」と聞くと窮屈に感じる方も多いかも知れませんが、ルールを決めないトレードにはかなりのリスクが伴います(※ルールに関する記事)。
・ 取引時間を決めず、空き時間に適当なエントリーをする。
・ 利確と損切のルールを決めていないので、どちらも適当。
・ 経済指標の発表前に、ポジションを持ってしまう。
この様なトレードをしていると、一時的に勝てる事があっても継続して勝ち続けるのは難しいでしょう。
ルールを決めないトレードは「感情的」になりがちです。ルールを決めて「機械的」なトレードをすることが理想です。
感覚でトレードをしてしまう
環境認識やチャートパターンの確認などトレード前に必要な作業を怠り、何となくエントリーをしてしまう。
・ そろそろ上がりそう(下がりそう)。
・ ダブルトップ(ダブルボトム)なのでエントリー。
・ オシレーターで買われすぎ(売られすぎ)サインが出たので逆張り。
このような根拠の無いエントリーでは勝ち続ける事は出来ません。エントリー前にその根拠や利確・損切のシナリオを設定する事は重要です。
先の値動きを予想することで、その通りに価格が動けば自信にもつながります。また、損切になったとしてもそれが経験になるのでシナリオを意識したトレードを習慣化することがおすすめです。
ポジポジ病にかかっている
会社勤めをしていると取引時間が限られます。その為、限られた時間の中で焦ってトレードをしてしまうのです。
・ 機会損失※外部リンク を恐れてエントリーをしてしまう。
・ 待つことが出来ずにエントリーをする。
・ ポジションを持つ事で安心している。
冒頭にもいいましたが「FXでは稼ぐ事よりも損失を少なくする事」がとても重要です。
ポジションを持っておかないと利益が出ないと考えるのですが、ポジションを持たない事で損失が出ないと言う事も忘れてはいけません。
無理なエントリーをすることで資金は減り続けます。稼ぐ事よりも資金を減らさない事に注力してみましょう(※ポジポジ病に関する記事)。
無理なエントリーをすることで資金は減り続けます。稼ぐ事よりも資金を減らさない事に注力してみましょう(※ポジポジ病に関する記事)。
慣れないうちから多くの通貨ペアを取引している
複数の通貨ペアがある事でエントリーのチャンスが増えると考えます。
・ ボラティリティの低い通貨ペアで損失を出した後、ボラティリティの高い通貨ペアで取り戻そうと考える。
・ 稼ぎたい気持ちが先行しているので、とにかくエントリー出来そうな通貨ペアを探す。
・ エントリーが出来そうなチャートパターンだけを探してポジションを持つ。
通貨ペアによって値動きにも特徴があります。先ずは通貨ペアを絞り、勝てるようになってから徐々に増やす事がおすすめです。※最初はスプレッドの狭い通貨ペアが良いでしょう。
レバレッジを理解しないままハイレバレッジで取引をする
海外口座では数百倍のレバレッジ(ハイレバレッジ)で取引が出来ますが、ハイレバレッジの取引方法を理解しない初心者が取引をしてしまうと資金は一瞬で無くなります。
・ 資金(証拠金)が少ないのでハイレバレッジで取引をしている。
・ 一攫千金を狙っている。
・ 少ない証拠金で多くの通貨ペアを持つ。
この様な理由でハイレバレッジを選ぶことは危険です。ハイレバレッジ口座で取引をするなら、その優位性やリスクを知った上で取引きをすることがおすすめします(※ハイレバレッジに関する記事)。
エントリーした後に放置してしまう
スイングトレードやデイトレードの場合は特に、エントリー後の保有ポジションを放置してしまう事があります。
スイングトレードやデイトレードの場合は特に、エントリー後の保有ポジションを放置してしまう事があります。
・ 利確と損切を設定しているので放置。
・ ポジション保有 = リスクを抱えている といった意識が無い。
・ ロスカットが万全だと思い込んでいる。 ⇦ これはかなり危険です!!!※理由はこちら【小見出】「国内業者の方が安心?」をご覧ください。
ポジションを持っているという事は、常にあなたの資金がリスクにさらされているのです。また、損切注文は万全だと思っているのであればそれは間違った知識です。
損切とゼロカットシステムの違いについては必ず抑えるようにしましょう。※⇦損切とゼロカットシステムについて記事内で解説
損切が出来ない
利益ばかりを追い求めていると損切が出来なくなります。
・ 損切注文をそもそも入れていない。
・ 損切注文をしているのに「そろそろ反転しそう」などと考え損切ラインをずらす。
・ 全てのエントリーで勝とう(勝てる)と思っている。
価格は常に動いている為、値動きを正確に予想することは不可能です。
値動きが予想できないことで、ある程度の損失は必ず出ます。損失が出る事を許容しておくことがトレードでは重要です。
資金管理が重要だと知らない
稼ぐ事ばかりに意識が向いてしまう為、特に初心者トレーダーは資金管理が疎かになりがちです(※資金管理はこちら)。
・ 適正なロット数を理解していない。
・ 余剰資金で取引をしていない ⇨ 生活費を注ぎ込んでいる。
・ 手法だけで稼げると思っている。だから、手法以外は学ぼうとしない。
何度もいいますが、FXでは稼ぐ事よりも損失を少なくする事が重要です。
稼ぎたい気持ちが抑えきれずに生活費でトレードをする人が居ますが、負けれないプレッシャーから感情的なトレードになりがちなのでこれは絶対にやってはいけません。
資金が少なくても余剰資金での取引をすることが重要です。
失敗を防ぐためにはどうすればいいのか?
ご紹介した「失敗例」は多くのトレーダーが一度は経験をしたことがあるはずです。ただ、これらの失敗を経験したからこそ「失敗を防ぐ」ことが出来るのです。
大事な資金を削ってまで犯した失敗は、今後のトレードに活かさなくてはなりません。
負トレードをそのまま放置すれば失敗で終わる事も、負トレードも貴重な経験の一つだと考える事ができれば次のトレードで活かせる事は間違いありません。
トレード記録・トレード日記で過去検証をする
トレード記録やトレード日記をつける事で過去検証は容易にできます。
最初は面倒な作業だと感じますが、慣れてくるとこの作業の必要性が分かります。
◇トレード記録・トレード日記
・ エントリーの通貨ペアを記録する。
・ エントリーと決済の時間を記録する。
・ エントリーの根拠を記録する ⇨ 「ラインブレイク」や「MA反発」など。
・ 出来ればエントリー時点と決済時のチャートを保存しておく。
・ 10回のトレード毎に、リスクリワードや勝率を書き出す。 ⇦ 重要です。
最初はこの程度でも良いと思いますが、「利確や損切」についてエントリー時点はどの様に考え、その結果がどうであったのかを記録することもおすすめです。
トレード日記をつける事で自身の実力が分かります。
知識を身につける
難しい言葉や、理論を提唱した人物の名前を覚える必要はありませんが、考え方や、なぜそうなるのか?などは知っておく必要があります。
・ ラインブレイクで価格がなぜ動くのか?
・ サポートライン・レジスタンスラインはなぜ意識されるのか?
・ フラクタル構造の考え方
・ 注文方法を知る
挙げればきりがありませんが「資金管理やリスクリワード」は基本的な知識なので早々に覚えておいた方が良いでしょう。
【関連記事はこちら】
資金(証拠金)を少額からはじめる
稼ぐことを優先する事で、大きなロット数を抱える人がいますがこれも気をつける必要があります。
・ トレード方法の確認(売買・指値注文などの確認)でデモトレードを使う 注)トレードスキルを磨く為のデモトレードはおすすめしません。
・ 0.1ロット(1,000通貨)からでも取引が出来る口座があるので少額資金からはじめる。
はじめは少額の取引でエントリーポイントや自身の勝率などのデータを取る事をおすすめします。ある程度、アベレージが見えてきた頃からロット数を上げれば良いでしょう。
FXは複利でお金を増やします。複利を覚えておけば焦る必要はありません(※複利に関する記事)。
まとめ
いくつかの失敗例やおすすめの改善方法をご紹介してきましたが、FXで具体的にいくら稼ぎたいのか?稼いだお金をどう使いたいのか?などを決めておく事も大事です。
冒頭、トレードルールについて少し触れましたが、目標を設定することも同じくらい重要です。
稼ぎたい!と漠然と考えるのではなく、一日、毎月、年間の目標を設定することも考えてみてください。
FXを「仕事」と捉え、規則正しいトレードをすることが出来るか否かが、今後のトレード生活に影響します。
初心者の方や、勝てない人は「仕事思考」ではなく「ギャンブル思考」になりがちなので、これを機会に考え方を見直してみてはいかがでしょうか。
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